たまごが電子レンジで爆発するのはなぜ?その理由と対策【レンジで爆発しないたまご料理レシピ付き】

今や、ほとんどの家庭にある電子レンジ。近年は、すべての料理を電子レンジで済ませる、「コンロキャンセル界隈」という言葉も話題になっています。夏の暑い時期にも、火を使わずに調理できる電子レンジは重宝しますね。でも、たまごを電子レンジで温めたら爆発してしまった!なんて話を聞いたことはありませんか?それって本当?なぜ爆発するの?たまごはレンジ調理できないの?この記事では、そんな疑問にお答えします。
〈目次〉
1. たまごを電子レンジで加熱するのは危険
1-1. たまごがレンジで爆発する理由~爆発のメカニズム~
1-2. たまごがレンジで爆発する理由~たまごの構造を知って納得!~
2. たまごをレンジで爆発させないポイント
2-1. 空気(内圧)の逃げ道を作る
2-2. レンジ調理後は少し落ち着かせて
2-3. 低温・短時間でレンジ調理する
2-4. 専用の調理グッズを使用する
3. 電子レンジでも安全に作れる「レンチンたまご料理」レシピ5選
3-1. 【電子レンジで安全に作れる】温泉たまご
3-2. 【電子レンジで安全に作れる】目玉焼き
3-3. 【電子レンジで安全に作れる】スクランブルエッグ
3-4. 【電子レンジで安全に作れる】厚焼きたまご
3-5. 【電子レンジで安全に作れる】ふわふわ親子丼
1. たまごを電子レンジで加熱するのは危険

「電子レンジでたまごを加熱すると爆発を起こす」というのは、本当です。その爆発の威力は、電子レンジの庫内やターンテーブルを割ってしまうこともあり、とても危険。まずは、なぜ爆発が起こってしまうのか、そのメカニズムを理解しておきましょう。
1-1. たまごがレンジで爆発する理由~爆発のメカニズム~
電子レンジはマイクロ波によって、食品の内側から加熱が進むのが特徴です。
急速に温められた内側の水分は、水蒸気になって膨張し、外に逃げようとします。そこで、その食品が、殻や膜に覆われているとどうなるでしょう。
閉じ込められた空気によって、どんどん内圧が高まり、やがて耐えられなくなった殻や膜は破裂してしまいます。これが、電子レンジによる爆発のメカニズムです。

つまり、たまごに限らず、殻や膜に覆われている食品は爆発のリスクが大きいということです。殻がついたままの栗やぎんなん、切り込みを入れていないウインナーやたらこも、レンジで加熱してはいけません。
ちなみに、100円均一ショップや生活用品店で販売されている、蓋をしたままレンジ加熱ができるフードコンテナは、内圧がかかると開く通気孔がついていたり、内圧によって蓋が浮く仕組みになっています。これらはこの、レンジ加熱によって内圧が高まる原理を利用したものです。
1-2. たまごがレンジで爆発する理由~たまごの構造を知って納得!~
より深い理解のために、たまごの構造も知っておきましょう。
鶏卵は、卵殻(いわゆるたまごの殻)はもちろん、複数の膜に覆われた構造をしています。つまり、電子レンジによって温められた水蒸気を閉じ込める要素がとても多いのです。
下図の赤線部が、内圧を閉じ込めやすい殻・膜です。たとえ殻を剥いても、これら内側の膜が内圧に耐えられなければ破裂してしまいます。

実際に、
・ゆでたまごを短い時間設定で温めたが、外に出した途端に爆発し、飛び散ったたまごの白身等で手にやけどをした。
・目玉焼きを電子レンジで温め直し、レンジから出して口に入れたら、たまごが破裂し、唇と歯ぐきをやけどした。
という例も報告されています。(参考:東京都『東京くらしWEB』)
たまごの構造を理解すると、たまごやたまご料理を、安易にレンジ調理するのは危険だとわかりますね。
2. たまごをレンジで爆発させないポイント

たまごは電子レンジ調理できないのか...と諦めるのは少し早いです。爆発のメカニズムがわかっているので、その対策を講じれば、レンジ調理できることもあります。ここでは、爆発を防ぐ大きなポイントを紹介します。
2-1. 空気(内圧)の逃げ道を作る
たまごをレンジ調理する際の、絶対条件です。爆発の主な原因は、温められて高まった内圧が、殻や膜に閉じ込められること。殻は剥く、膜は破る等、内圧の逃げ道を作ることがポイントです。
【内圧の逃げ道を作ってレンジでの爆発を防ぐ方法】
◎生たまごは、溶きほぐしてから調理する
◎溶きほぐさず使いたい場合は、黄身につまようじなどで穴をあけておく
◎ラップを使用する場合はふんわりと。密閉せずに調理する
※殻のまま作るゆでたまごは、レンジでの調理そのものが危険です。また、再加熱する場合も、白身に空気が含まれていると、切っていても爆発することがあるので、レンジの使用はおすすめしません。
2-2. レンジ調理後は少し落ち着かせて
レンジ調理中に爆発しなくても、取り出した際の温度変化や、皿の中で動いたり、箸で触れたりした少しの刺激で爆発することもあります。
「2-1.
空気の逃げ道を作る」対策によってレンジ調理し、調理後もレンジ庫内で少し置いてから取り出すと、より安心です。加熱によってパンパンに膨張している内圧を落ち着かせるイメージで、完全に冷ます必要はありません。
2-3. 低温・短時間でレンジ調理する
完全に防げるとは言い切れませんが、解凍モードや200Wほどの低出力で、時間をこまめに区切りながら加熱する方法もあります。これは、固まりすぎず上手に仕上げるコツでもあります。様子を見ながら加減しましょう。
2-4. 専用の調理グッズを使用する
100円均一ショップや雑貨店で、たまご用のレンジ調理グッズが販売されています。ゆでたまご、温泉たまご、たまご焼き、目玉焼き、茶碗蒸しなど、その種類は非常に豊富。仕上がりに失敗が少ないというメリットもあるので、もっと気楽にレンジ調理をしたい人は、ぜひ取り入れると良いでしょう。
3. 電子レンジでも安全に作れる「レンチンたまご料理」レシピ5選
たまごをレンジ調理する際の、爆発のメカニズムとその対策ポイントがわかりました。それを踏まえて、安全性の高いレシピをご紹介します。
※電子レンジのメーカーや機種によって、加熱時間に多少の差があります。はじめは様子を見ながら調整しましょう。
3-1. 【電子レンジで安全に作れる】温泉たまご

耐熱容器やマグカップにたまごを割り入れて、水を加え、レンジで約1分加熱するレシピ。少量使いたいときに、サッと手軽に作れる、電子レンジならではのレシピです。
【このレシピの爆発回避ポイント!】
◎加熱前に、黄身の中心につまようじなどで穴をあける
→レンジ調理による内圧の逃げ道を作って、爆発を防ぎます
◎少し冷ましてから完成
→内圧が落ち着くのを待つことで、調理後の温度差や刺激による爆発を防ぎます
3-2. 【電子レンジで安全に作れる】目玉焼き

ラップをひいた深めの小皿にたまごを割り入れ、少量の水をかけてレンジで50秒加熱するレシピ。
【このレシピの爆発回避ポイント!】
・黄身をつまようじで2~3か所さす
→レンジ調理による内圧の逃げ道を作って、爆発を防ぎます
・少し冷まして完成
→内圧が落ち着くのを待つことで、調理後の温度差や刺激による爆発を防ぎます
3-3. 【電子レンジで安全に作れる】スクランブルエッグ

ボウルに溶きたまごと調味料(牛乳・マヨネーズ・塩)を加えて、レンジで加熱。途中取り出して混ぜて、もう一度レンジ加熱することで簡単にスクランブルエッグが作れます。
【このレシピの爆発回避ポイント!】
・たまごをよく溶きほぐす
→内圧を閉じ込める膜を破り、爆発を防ぎます
3-4. 【電子レンジで安全に作れる】厚焼きたまご

耐熱容器に溶きたまごと材料(だし、水)を混ぜ合わせ、レンジ加熱で厚焼きたまごを作れます。フライパン調理だと、成形にも手間がかかり、暑いコンロの前で苦戦することも多い厚焼きたまご。レンジで作れるのはありがたいですね。
【このレシピの爆発回避ポイント!】
・たまごをよく溶きほぐす
→内圧を閉じ込める膜を破り、爆発を防ぎます
3-5. 【電子レンジで安全に作れる】ふわふわ親子丼

具材もたまごもレンジ調理で仕上げてしまう、画期的なレシピ。
【このレシピの爆発回避ポイント!】
・たまごをよく溶きほぐす
→内圧を閉じ込める膜を破り、爆発を防ぎます
・最後に1分ほどラップをしたまま蒸らす
→内圧を落ち着かせる効果も期待できます
4. 正しい知識と対策を知っていれば、電子レンジも安心して活用できる

電子レンジを壊してしまうほどの威力を持つ、たまごの爆発。しかし、危険性だけではなく、爆発のメカニズムやたまごの構造、そこから導き出される予防策を知っていれば、便利に活用できます。たまごを電子レンジで調理したいとき、ぜひこの記事を思い出してくださいね。